@article{oai:klc.repo.nii.ac.jp:02000012, author = {金戸, 清高}, issue = {23}, journal = {心理・教育・福祉研究:紀要論文集}, month = {Mar}, note = {およそ120年前に没した夏目漱石の生きた50年は,不思議なことに現代の諸徴候と符牒する部分 が多い。まず現代は「新しい戦前」であると言われる。安保関連法案の改変に国民が無関心なのは自分 たちに主権がないという無力感の表れであるとも言われる。「しらけ世代」「Z 世代」と呼ばれる現代の 若者の精神は漱石の文学作品に多く表された高等遊民すなわち明治大正期の植民地政策における経済繁 栄から離れたところにいた知識人の「ニル・アドミラリ」的感情と遠くない。あるいは新型コロナウイ ルスによるパンデミックは,明治期にコレラ等の感染症が蔓延したことと相通じる。現代日本は既に人 口減少社会に突入しており2100年には明治期の人口に戻るとも言われている。「令和の占いブーム」は パンデミックによる世情不安からきたと言われるが,漱石の時代もハレー彗星の接近や御船千鶴子によ る透視実験が報道されるなど,神秘的なものに関心が寄せられた時代でもあった。現代と漱石の時代と の不思議な共通性について述べつつ漱石が作品を通じて社会に訴えてきた問題について考察した。}, pages = {37--49}, title = {21世紀と夏目漱石(2) : 漱石の時代と現代}, year = {2024} }